厳しい予選を乗り越えた18名の料理人が決勝大会に進出!
2025年12月6日に開催された「ICONIA 料理コンテスト 2025」決勝大会。今回は熱海の大海原を一望する「ホテルニューアカオ」を舞台に、料理人たちが渾身の一皿を披露しました。
5回目となる今回は、全国101施設から416名がエントリー。「グルメバーガー」「麺料理」「和食会席に合うデザート」の3ジャンル各6名、計18名の選手たちは、まさに“精鋭”と呼ぶにふさわしい顔ぶれです。


決勝までの準備期間は6か月。予選から行われる審査は、社内のグルメイベントとは思えないレベルの高さ。実際に販売することを想定し、材料や原価に配慮したメニューであることに加え、ご当地感やオリジナリティなどあらゆる観点で評価されます。
さらに、最終予選では審査担当の役員や料理長の前で、プレゼンテーションや質疑応答なども実施。ただ単に美味しいメニューを作るだけではない点が、コンテストの難易度を上げています。
いざ本番! 絶景のライブキッチンで繰り広げられる熱き戦い
ホテルニューアカオの「サロン・ド・錦鱗(きんりん)」で、制限時間40分の「食の格闘技」が開幕。熱気と気迫の中、“現代の名工”として数々の受賞を誇る木村総料理長ら熟練のサポートと会場の熱い声援が、一分一秒を争う選手の真剣勝負を支えます。絶景を望む空間は、期待と感動が入り混じる緊迫のライブ会場となりました。
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各ジャンルの頂点に輝いた優勝作品をご紹介!
予選から個性あふれるメニューが登場した今回の料理コンテスト。
数あるメニューの中から見事入賞を果たした逸品を、ジャンルごとにご紹介します。
グルメバーガー部門
ハンバーガーという身近なメニューへ“新風”を吹き込む!
独創性が勝利のカギとなりました
優勝
関西・中四国エリア代表
ホテルマイステイズ岡山 宮川 文彰
ピーチベーコンバーガー
岡山産の桃と自家製ベーコンが奏でる、唯一無二の調和
地元・岡山産の希少種「冬ももがたり」と、ブランド豚「ピーチポーク」を使用した自家製燻製ベーコン。そこにジューシーなパティが絶妙に絡み合う、唯一無二のグルメバーガーが誕生しました。「煮崩れしにくく、さっぱりとした甘みを持つ『冬ももがたり』の特長をうまく引き出せた」と語る宮川の自信作は、今回のために有名バーガー店を食べ歩いて調査した努力の賜物です。
バーガー開発での最大の壁は「桃と肉の調和」
桃の繊細な甘みを活かそうとすると、パティの力強さに負けてしまう。さらに、食中毒防止のために肉をしっかり加熱すると、ジューシーさが失われてしまう。そんな高い壁を前に試作を重ねました。最終的には、パティの肉を限界まで増量しつつ、自家製ベーコンで脂味をプラス。桃はバーナーで炙るだけにとどめ、生の食感を残すことで理想のハーモニーに。積み上げた努力が実った瞬間でした。
細部まで計算し尽くされた「美味しさと演出の追求」
贅沢な組み合わせを、最高の状態で味わってもらうための工夫も随所に光ります。試食用のポーションは、挟んだ具材が滑らないよう固定したり、バンズの底に葉野菜を敷きソースの染み込みを防いだりと細やかな気配りが。また、今回のライブキッチン形式を最大限に活かし、審査の直前にキッチン内でベーコンを燻製にするという心憎い演出も披露。会場中に広がる香りは、審査員たちの期待感を一気に最高潮へと導きました。
「教わる勇気」が導いた、チームの絆が結晶となったバーガー
実は宮川は、接客をはじめ店舗運営全般を担当するサービスマン。彼が初出場で優勝を掴み取れた最大の強みは、自身の型に固執せず「周囲のアドバイスを柔軟に取り入れる姿勢」にありました。アルバイトメンバーから教わったトレンドの視点や、食材の納入業者さんからの熱心な助言、当日まで支えてくれた店舗スタッフ。自身の感性を大切にしながらも、多くの知恵によって完成したバーガーは、まさにチームの絆が形になった結晶なのです。
さらなる高みを見据えて、今後の挑戦
「今後はハンバーガーの全国大会や、キッチンカーでのグルメフェスにも挑戦したい!」と、夢はさらに広がります。現在はホテルマイステイズ岡山のHaré Baré Burgerのスタッフとして活躍中。情熱と工夫が詰まったグルメバーガーを味わいに、ぜひお店へ足を運んでみてください。
今回受賞の「ピーチベーコンバーガー」は、2026年5月頃より発売予定です(※発売時期は変更になる場合がございます)。その時期に採れる桃に合わせたアレンジレシピも検討中。どうぞお楽しみに!
★ホテルマイステイズ岡山「Haré Baré Burger」公式サイトはこちら>
準優勝
九州・沖縄エリア代表
フェニックス・シーガイア・リゾート 東本 博
ハンバーガー ガパオ
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麺料理部門
最もバラエティ豊かな激戦区となった「麺料理」部門では、
各選手が独自の哲学を一杯の器に注ぎ込みました
優勝
関西・中四国エリア代表
アートホテル大阪ベイタワー 宮川 勇輔
ポルチーニ薫る大阪河内鴨葱スープパスタ
地元の名産「河内鴨」を主役に、逆境を跳ね返した悲願の栄冠
前回大会の予選2位という悔しさを糧に、大阪が誇る希少種「河内鴨」を主役にした一皿で悲願の優勝を果たした宮川。最も美味しいタイミングで提供できるよう緻密に練られたレシピ、そして冷静な判断力で、不測の事態をねじ伏せ優勝を掴みました。
香りと食感の「仕掛け」が見事、鴨の魅力あふれる一皿
「地元が誇る・河内鴨の魅力を広く知ってもらいたい」。その一心で設計されたレシピには、希少な食材を余すところなく使い切るプロのこだわりが凝縮されています。実際に生産者のもとへ赴き、鴨の飼育現場を学ぶことで、高品質な鴨を納入していただけることに。生産者様との信頼関係を重視する、宮川らしいエピソードです。
もう一つの主役は、卵黄を練り込んだ自家製パスタ「タヤリン」と、エディブルフラワーが華やかな鴨のモモ肉を練り込んだ「ラビオリ」。京都・奈良の葱や和歌山産のみかんの皮、ポルチーニが織りなす芳醇で爽やかな香りが、肉の深みを一層引き立てます。商品化も見据え、事前の仕込みをしっかりすることで、自分以外の人が調理しても品質を保って提供できるよう工夫をしたのだそう。
最難関は麺料理の宿命、ベストなタイミングでの「提供の瞬間」
何よりも困難だったのは、会場でもクオリティを落とさず18名分を一斉に提供すること。温度をキープしなければ、ポルチーニの薫りが飛んでしまう……試作を重ねて辿り着いたのは、鴨のスープにとろみをつけることでした。パスタに絡ませることで、旨味を閉じ込めつつ、伸びにくくすることに成功。再現性を高めたオペレーション構築も、最高のタイミングで料理を提供することにつながりました。
逆境も跳ね除ける!冷静さと戦略性から垣間見る「執念の炎」
重厚なパスタマシンの輸送をはじめ、数日前から食材管理を進めるなど、緻密な段取りを構築してきた宮川でしたが、当日は皿の破損や機材トラブルといった不運の連続。しかし、そんな逆境にも負けずに調理を進行。料理の完成度だけでなく、冷静かつ的確な判断での対応や、高い戦略性が審査員を驚かせました。
目指すのは「誰もが美味しいと思える料理」
「特定の誰かからではなく、万人が美味しいと認める料理を目指す」。修業時代に授かったその哲学を胸に、宮川は今日も後進の育成に力を注ぎます。確かな技術や副料理長としての高い視座、そして大阪への愛。すべてを詰め込んだ一皿が、大阪から全国へ、麺料理の新たな可能性を発信します。
こちらの受賞作は、3月からアートホテル大阪ベイタワー 鉄板焼 RURIにて販売予定です。
★アートホテル大阪ベイタワー 鉄板焼RURI 公式サイトはこちら>
準優勝
九州・沖縄エリア代表
アートホテル大分 長野 哲也
大分薫るごまだし琉球まぜそば ~一碗三趣~
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和食会席に合うデザート部門
最終セクションは、和食会席の最後に相応しい
「意外性」と「調和」がテーマ
優勝
東海・中部エリア代表
亀の井ホテル 焼津 長野 貴行
とうふクレメ・ダンジュ 和のボタニカル
料理に寄り添いながらも、印象的に「香りで和を語る」
パティシエとして30年のキャリアで、静岡県の「食の仕事人」への任命や、2018年にはパティシエとして初の「仕事人 of the year」に選出された経歴をもつ長野。新天地となる和食の世界で「自分はまだ一番の若手」と語る彼が挑んだのは、洋をベースにしながらも、日本人の感性に馴染む和のデザートでした。「見た目はモダンでも、一口食べれば和の安らぎを感じる一品にしたい」という言葉通り、会席の締めくくりにふさわしい一皿は審査員にも好評でした。
伝統素材の個性を引き立てる、30年の経験と発想力
ガーゼで水分を切ったムースのようなクレメ・ダンジュは、ふわりとした食感が魅力であり、扱いが難しいポイント。メイン食材となる焼津・大鈴屋豆腐店の豆腐は、大豆をまるごと粉にしてから作る珍しい製法。もっちりと濃厚な豆腐の個性が活きるレシピを考案しました。加えて、創業90余年の歴史をもつ下村こうじ屋の希少な米麹など、長野自ら生産者を訪ね、納得のいくまで素材と向き合う日々を過ごしました。
食材の魅力を最大限に引き出したのが、長野の経験に裏打ちされた発想力。本番では、ガーゼを食べる直前に剥がしてお皿へ移す、ライブ感ある演出を披露。藍色の和皿は、会場のニューアカオが海に浮かぶ姿をイメージしています。
繊細なかけ合わせが生み出す食感と感動「儚さの三重奏」
もう一つ欠かせないのが、極薄の飴細工「オパリーヌ」の存在です。極めて湿気に弱く、扱いが難しいこの素材を最高の状態でゲストに届けるため、深夜まで細心の注意を払って仕込みを敢行。オブラートを敷いてパリッとした食感を維持する、独自の工夫も凝らしました。
大葉が香る飴にスプーンを入れる瞬間の心地よい響き、玉露のジュレ、口の中で儚く溶けるクレメ・ダンジュ。「パリパリ」「ぷるぷる」「とろける」といった異なる食感が、最後の一口まで驚きと感動を与えます。仕上げに、2週間ヒノキの箱に入れて香りを移したグラニュー糖をぱらり。五感を刺激する隠し技も秀逸です。
ベテランの自負を「探求心」に変えて挑んだ、和食デザートの真髄とは
これまでのキャリアから、次のチャレンジのために大きな決断をした長野にとって、今大会は「自分の経験がどこまで通用するか」を問う、自分との戦いでもありました。洋菓子の「足し算の技法」を捨て、「引き算の美学」を習得する過程は葛藤の連続。「和と洋、その対極の考え方に触れたことが、自身の表現を大きく変えた」と語ります。ベテランという自負を一度横に置き、一人の挑戦者として向き合った結果、今回の一皿が誕生したのです。
「勉強はどこでもできる」技と感性を磨き、更なる高みへ
かつて師から授かった「勉強はどこでもできる、環境のせいにするな」という言葉は、今の彼の指針です。休日にはアート鑑賞や読書を通じて感性を磨き、日々の仕事に活かすための姿勢も忘れません。今後生み出される一皿にも期待が高まります。
こちらの受賞作は、3月より期間・数量限定の一品料理として販売予定です。パティシエとしての矜持と、和食への敬意が凝縮された逸品を、ぜひご堪能ください。
★亀の井ホテル 焼津 公式サイトはこちら>
準優勝
首都圏・上信越エリア代表
アートホテル日暮里ラングウッド 金澤 拓也
埼玉県産里芋とヨーグルトのアイス大福
牛蒡塩キャラメルとアールグレイの蜜を添えて
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GoTo Pass特別審査員の皆様に 支えていただいた決勝の舞台


今回は特別審査員として、60名ものGoTo Pass会員様をご招待しました。
前回から大幅に人数を増やしたのは、少しでも多くの会員様に特別な体験をしていただきたいという思いから。
後日アンケートには、イベントに参加できたことへの喜びやプロの仕事に対する敬意など、感動の声が多く寄せられていました。テーブルでは、当社の審査員も含めて会話に花が咲いたそう。「アイコニア・ホスピタリティを身近に感じられて、よりファンになった!」という嬉しいお言葉もいただけました。
イベントを通じて 未来へ受け継がれる思いとは
コンテスト終了後、会場には戦いを終えた選手たちの安堵した笑顔と、互いの健闘を称え合う温かな空気が流れていました。




料理コンテストは、スタッフがメニュー開発や調理技術など様々なスキルを磨けるチャンスの場。麺料理で優勝したアートホテル大阪ベイタワーの宮川は「今回の結果をホテル内で共有し、後輩たちがまたここを目指すような目標になりたい」と語ってくれました。
単なる技術の競い合いではなく、食の魅力と未知なる体験をお届けする場となった料理コンテスト。本イベントを、アイコニア・ホスピタリティのコンセプトでもある“食のおもてなし”と感じていただけたら幸いです。
皆様が次の旅先で、料理人が熱意を込めて仕立てた一皿に出会えることを願っております。
今後もGoTo Pass会員様に参加いただける、さまざまなイベントを企画しています。次回の開催も、どうぞご期待ください!
\熱気と興奮に包まれた、決勝当日のハイライトを動画で公開しました/